一応すべての作品に感想を付け終えたら最後にまとめ記事みたいなのを作って、自分が何本のアニメを見てきたのか総ざらいしようとは思っているんですよ。とりあえず百本は超えそうな気はするけど、あまり真剣にアニメの内容を一々全部記憶するようなレベルで見たのは「交響詩篇エウレカセブン」と「攻殻機動隊」だけなので、言うほどあまりアニオタらしく語ることはできなかったりします。
そんな中でも割と鮮明に記憶に残っている作品が多い2014年前期。これで2014年前期は最終章にしようかと思っていたが予想外に良い作品が多いのでもう少し。
ブラック・ブレット
グロテスクモンスターパニック世界観×ガンアクション×ロリコンホイホイ工学という三大要素をこれでもかとぶち込んだダークSFファンタジー的な何か。
黒くてブヨブヨした様々な形の怪物が跳梁跋扈する未来の日本、怪物に噛まれたら身体が真っ黒になって膨らんで自分もその怪物に変異してしまうという、割とハードグロテスクな世界観で戦うロリ少女たち。怪物たちのウィルスだか何だかをその小さな身体の中に取り込んで驚異的な身体能力を発揮し戦う少女たちは、ともすれば自らが怪物に変異してしまう可能性を持ち合わせた「人間と怪物の中間存在」である。
そんなダークでハードな世界観にあって少女たちはその物語の暗さにそぐわない程の可愛らしさを発揮する。戦闘兵器として作り出された少女たちは自らが最期には怪物に変異し討伐される運命である事を知りながらも、それを知ってなお明るく無邪気に振る舞う。
少女たちは戦闘兵器である自分たちを使いこなしてくれる人間の相棒とパートナーを組んで戦う。彼らは人の身でありながら怪物たちと対等に戦う武術を身に付けた者たちであり、人間たちの最後の砦となっているのだ。
また例によって例のごとく最終話の内容だけあんまり覚えていないが、割と満足のいく内容だったような気がする。物語の構造が割と巧みである上に、毎回最後にはやなぎなぎの歌うサンスクリット語で始まるとかいう気合の入ったEDが聞ける。物語としての満足感も色んな要素を一気に見られるという満腹感も十分。
ソウルイーターノット！
とりあえずはやみんが出演していたと思う。前作のマカが好きだったから見始めたけど前作要素があんまりなくて途中でやめた。
ノーゲーム・ノーライフ
個人的には伝説級作品だと思っているんだけど、どうかな。
サムゲ荘…さくら荘のペットな彼女以来のいしづかあつこ×松岡禎丞×茅野愛衣という最強トリオの炸裂させた驚異の作品。ストーリーをちょっと詰め過ぎて最終話とかがちょっと展開を急ぎ過ぎたきらいはあるものの、それを差し引いてもかなり面白い。
どんなゲームであっても、どんなチーターが相手であっても危なげなく勝利してしまう天才ゲーマーで引きこもりの兄妹であるソラ(CV.松岡禎丞)とシロ(CV.茅野愛衣)はある日異世界の神様(CV.釘宮理恵)の誘いにより「ゲームが総てを支配する異世界」に転生してしまう。
得意とするゲームによって文字通り全て、領土から人の命までの支配権が決定されてしまうその世界では、魔法の使えるエルフや身体能力の高い獣人族たちが大半のゲームに勝利し、人間たちは残り僅かな狭い領土に肩身を寄せ合って生きる被迫害種族である。連戦連敗を続けた人間たちの国家を再興し、世界に覇を唱えるため、今天才ゲーマー兄妹の戦いが始まる…！
駆け引きや戦略思考に天才的センスを持つ兄、ソラは「ゲームにおけるイカサマは、バレない限りこれを有効とする」という世界のルールに乗じて交渉や扇動、その他謀略を含むあらゆる戦略によってゲームを勝利に導いてゆく、智謀型の天才である。イカサマの横行するゲームの世界においてはゲームのルールを額面通り受け取るのではなく「イカサマを含めたゲームの本質」を理解する必要がある。それを真っ先に見抜く事で計算上の要素を妹に伝えてゆくのだ。
一方で妹のシロは絶対的な暗記能力や高度な数学的センスをもって何もかも全てを計算しつくす神算の少女である。ゲームの今後の展開や相手の取りうる戦略、更には跳弾の角度まで計算し尽くすとかいう些かチートじみた能力によってゲームの完全勝利を実現して見せる上に、物語の後半では兄に助けられる事で計略によって相手を騙す事も習得してゆく。圧倒的最強チート幼女。
ちょっと正直意味の分からないこじ付けで無理やり勝利するような場面も散見されるものの、それを補ってあまりある演出の派手さで見ている方は勝手に納得させられてしまう。物語の進行に伴い仲間キャラが増えてゆき、戦術に幅が増して行くのも見所か。
劇場版は見てないので知らないけど、この気合の入ったキービジュアルを見るだけで興味をそそられる。何でも「ゲームの神様が世界を支配する前、各種族が世界の覇を争って血で血を洗う戦いを繰り広げていた時代」のお話を描いているんだそうな。メイン主人公はアニメ版と同じく松岡禎丞＆茅野愛衣ペアだそうなのでこれも安心。見たい。
音楽的な話をしておくと、鈴木このみの歌うオープニング"This game"の完成度が凄まじく高く、鈴木このみの歌唱力を抜群に生かし切った名曲になっているので、これもまた聞いて損はない。飛ばせないOPという奴である。
